2025年の宅配値上げラッシュ、ECはどうコスト転嫁すべき？
2025年、ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便をはじめとする大手宅配業者の料金改定ラッシュが本格化しています。
小規模ECから大手通販まで、物流コストの上昇は避けられない現実となりつつあります。
このコラムでは、現在の宅配便値上げ動向と、EC事業者が取るべき対応策・コスト転嫁の工夫をわかりやすくまとめます。
値上げの背景にある構造的問題
- 2024年問題以降のドライバー人手不足
- 長時間労働制限により「配送キャパ」が限界へ
- ガソリン・資材費の高騰、環境対応コストの増加
→ 今後も値下げトレンドに戻る可能性は低く、「値上げ前提」で事業設計すべき時代です。
EC事業者が取るべきコスト転嫁・対応策
1. 送料無料ラインの見直し
- 5,000円 → 7,000円など条件の再設定
- セット売りや定期便で客単価を底上げ
2. 配送手段の多様化
- クリックポスト・ゆうパケットポスト・エコ配など
- 軽量・小型商品を中心に配送選択肢を増やす
3. 「送料は別」で明確表示する方針への転換
- 無理な送料無料維持ではなく、送料＝価値のあるサービスとして説明
- 「丁寧な梱包」「正確な追跡」「安心の配送」など品質重視型ECの姿勢へ
顧客に“納得してもらう”伝え方も重要
- 商品ページやFAQで、なぜ送料がかかるのかを説明
- 送料＝安心の価値であることを言語化
- 「再配達削減にご協力ください」など共感を引き出す言葉選び
まとめ｜物流コストは「見せ方」と「伝え方」で差がつく
物流費の上昇は今後も続きますが、それをどう転嫁し、顧客にどう伝えるかでブランド価値は大きく左右されます。
値上げを恐れるより、“価値のある配送”として見せる工夫こそが、これからのEC運営の要です。
