人手不足時代の物流戦略
自動化・外注・夜間配送の未来
2024年の物流2024年問題を機に、トラックドライバー・倉庫スタッフの人手不足が深刻化。
その影響は2025年以降、EC事業者の現場にも大きく波及しています。
今、物流戦略は**“人に頼らない仕組み”へとシフト**しています。
このコラムでは、自動化・外注化・夜間配送の現在地と、今後の方向性について解説します。
なぜ物流の人手が足りなくなっているのか？
主な背景：
- トラック運転手の長時間労働規制（2024年問題）
- 高齢化・人材確保の難しさ
- EC需要増に対し、物流インフラが追いついていない
- コロナ後の「宅配常態化」で再配達率も増加傾向
→ その結果、人力依存型の物流は限界に。新たな仕組みが求められています。
注目される3つの物流戦略
1. 倉庫の自動化（物流ロボット・マテハン）
- ピッキング・仕分け・搬送のロボット化
- 人手によるミス削減＋作業スピードの安定化
- Amazonや楽天だけでなく、中堅3PL倉庫にも導入が進行中
📌 ポイント：
小規模ECでも、自動化設備を備えた3PL倉庫を選ぶことで、間接的に恩恵を受けられる！
2. 3PL・発送業務の外注化
- 人手不足対策の王道が「委託（アウトソース）」
- 3PLでは梱包・出荷・在庫管理をまるごと任せられる
- 繁忙期にも安定対応が可能、属人化リスクも軽減
チェックすべきポイント：
料金体系（スライド制／従量課金）や、倉庫の対応力・IT連携性。
3. 夜間配送・24時間体制への対応
- 一部エリアで深夜帯の置き配や宅配ボックス利用が進行中
- 労働時間制限に対し、非対面・時間外配送の普及が加速
- 配送業者との新しい契約形態・配達スキームの構築が鍵
小規模ECが今すぐできる対策は？
- 自社での発送を3PL倉庫に切り替える
- 配送遅延が起きたときの自動通知・FAQ整備
- 梱包・出荷を時間外対応可能な外部に依頼する体制づくり
未来を見据えた物流体制づくりが「売れるEC」の条件に
これからの物流は、人を増やすのではなく“人が少なくても回る仕組み”を作ることが大切。
そして、お客様に正確・確実に届ける体制をいかに保つかが、ブランド力の差につながります。
「人手が足りない」ではなく、
「少ない人手でも強い物流」をつくる視点を持つことが、これからのECには必須です。
